戸建て住宅の外壁、いつまでも美しく保ちたいですよね。
しかし、年月とともに劣化は避けられません。
雨風や紫外線によるダメージ、ひび割れや汚れ。
いつかは外壁塗装が必要になるでしょう。
今回は、戸建て住宅の外壁塗装の手順を、屋根塗装との違いも合わせて分かりやすくご紹介します。
外壁塗装の手順・工程解説
事前準備・近隣への挨拶
外壁塗装工事は、ご近所に多大なご迷惑をおかけする可能性があります。
工事開始前に、ご近所へご挨拶回りを行い、工事内容、期間、騒音や粉塵、臭いなどへの配慮について説明しましょう。
菓子折りなどの心づかいも忘れず、良好な関係を築くことが大切です。
挨拶の際には、工事工程表を配布し、工事の日程を具体的に伝えることで、ご近所の理解と協力を得やすくなります。
足場設置と養生
安全な作業を行うために、まず足場を設置します。
足場工事は専門業者に依頼することが一般的です。
足場が完成したら、塗装しない部分（窓ガラス、ドア、植栽など）を養生シートで覆います。
養生は、塗料の飛散を防ぎ、建物を保護する重要な工程です。
養生が不十分だと、塗料が付着してしまい、後から修正が難しくなるため、丁寧に作業を行う必要があります。
高圧洗浄
足場と養生が完了したら、高圧洗浄機を使って外壁の汚れを落とします。
高圧洗浄は、藻、カビ、コケ、汚れ、古い塗膜などを除去し、新しい塗料の密着性を高めるために必要不可欠な工程です。
洗浄後には十分な乾燥時間が必要です。
乾燥が不十分なまま塗装すると、塗膜の剥がれや膨れなどのトラブルにつながる可能性があります。
下地処理・補修
高圧洗浄後、外壁のひび割れや傷、錆などの劣化部分の補修を行います。
ひび割れは、専用の補修材で丁寧に埋め、表面を平滑にします。
下地処理は、塗装の仕上がりと耐久性に大きく影響するため、非常に重要な工程です。
この工程をしっかり行うことで、塗装の寿命を延ばすことができます。
シーリング工事
外壁の目地部分（継ぎ目）のシーリング（コーキング）は、防水性を保つ上で重要な役割を果たします。
劣化しているシーリングは、撤去し、新しいシーリング材を充填します。
シーリング材は、耐久性が高いものを選び、丁寧に施工することで、雨漏りを防ぎ、建物の寿命を長く保つことができます。
下塗り・中塗り・上塗り
下塗り、中塗り、上塗りの3回にわたって塗装を行います。
下塗りは、上塗りの密着性を高め、塗膜の耐久性を向上させるための工程です。
中塗りは、下塗りで処理した面を均一に整え、上塗りのための下地を作ります。
上塗りは、最終的な仕上がりと外観を決定する工程です。
使用する塗料の種類によって、回数や工程が異なる場合があります。
付帯部塗装
外壁だけでなく、雨どい、軒天、窓枠、破風板などの付帯部も塗装します。
付帯部は、外壁よりも劣化が早く進む場合があるため、適切な塗料を選択し、丁寧に塗装することが重要です。
足場解体と清掃
塗装工事が完了したら、足場を解体し、工事現場を清掃します。
清掃では、塗料の飛散やゴミなどを丁寧に除去し、近隣への配慮も忘れずに行いましょう。
屋根塗装の手順と外壁塗装との違い
屋根塗装の工程
屋根塗装も外壁塗装と同様に、事前準備、高圧洗浄、下地処理、塗装（下塗り、中塗り、上塗り）の工程を経て行われます。
屋根材の種類によって、工程や使用する塗料、必要な作業が異なります。
例えば、瓦屋根と金属屋根では、施工方法が大きく異なります。
外壁塗装との工程の違いと注意点
外壁塗装と屋根塗装の大きな違いは、作業高さです。
屋根塗装は高所作業となるため、安全対策が特に重要になります。
また、屋根材の種類によって、専用の塗料や施工方法が必要となる場合があります。
屋根の形状によっては、作業に時間がかかったり、足場の設置が複雑になったりする可能性もあります。
屋根塗装の種類と選び方
屋根塗装には、様々な種類の塗料があります。
それぞれ耐久性や価格、仕上がりが異なります。
ご自身の予算や屋根材の種類、ご希望の仕上がりなどを考慮して、適切な塗料を選びましょう。
専門業者に相談し、最適な塗料を選定してもらうことをおすすめします。
工事期間と費用
屋根塗装の工事期間は、屋根の面積や形状、天候などによって異なります。
費用に関しても、屋根の面積、使用する塗料、足場費用などによって変動します。
事前に業者から見積もりを取り、検討することが重要です。
まとめ
今回は、戸建て住宅の外壁塗装と屋根塗装の手順を、工程ごとに詳しく解説しました。
外壁塗装は、単に塗料を塗るだけでなく、多くの工程を経て完成します。
それぞれの工程で注意すべき点、また屋根塗装との違いを理解することで、よりスムーズに工事を進めることができるでしょう。
