近年、外壁塗装の分野で注目を集めているラジカル塗料。
その高い耐久性やコストパフォーマンスから、多くの選択肢となりつつあります。
しかし、新しい技術であるがゆえに、まだ十分に理解されていない側面もあるかもしれません。
導入を検討する際には、そのメリットだけでなく、どのような点に注意すべきかを把握しておくことが、長期的な満足度につながるでしょう。
ラジカル塗料のデメリット
濃色選択肢が限られる
ラジカル塗料の主成分である「ラジカル制御型酸化チタン」は、本来白色顔料であるため、濃色(黒や濃いブラウンなど)の選択肢が限られることがあります。
本来、白色顔料は他の色材を混ぜて色を出す際に、その発色を助ける性質がありますが、濃色を表現する際には、顔料自体の性質や配合バランスが重要になります。
特に、黒や深いネイビー、ダークブラウンといった重厚感のある色合いは、ラジカル制御機能を持つ酸化チタンを主成分とする場合、その特性上、鮮やかな発色や深みのある色合いを出すのが難しいケースが見られます。
重厚感のある外観を目指す場合や、特定の色合いを希望する際には、他の塗料も併せて検討する必要があるかもしれません。
実績がまだ少ない
ラジカル塗料は比較的新しい塗料であり、市場に出始めてからまだ日が浅いため、長期にわたる実例が少ないのが現状です。
具体的には、一般的に普及しているシリコン塗料やフッ素塗料が、市場に出てから20年以上、あるいはそれ以上の期間、実際の建築物でその耐久性や性能が検証され、多くの実績データが蓄積されているのに対し、ラジカル塗料は登場してからの歴史がまだ10年程度と短いため、その耐久性や性能が、実際の環境でどの程度持続するかのデータは、これまでの塗料に比べて限定的であると言えます。

ラジカル塗料のデメリットにおける注意点
耐用年数の実績が不明瞭
ラジカル塗料は、そのメカニズムから一般的に10年以上の高い耐用年数が期待されています。
これは、塗料に含まれる「ラジカル制御型酸化チタン」が、紫外線による塗膜の劣化因子であるラジカルの発生を抑制し、塗膜の劣化を遅らせる働きによるものです。
しかし、この塗料自体が市場に登場してからの期間が比較的短いため、実際の外壁で15年、20年といった長期にわたる耐久性を発揮したという確かな実績データは、まだ蓄積されていません。
メーカーが実施する促進耐候性試験などでは良好な結果が出ていても、実際の自然環境下での経年変化は予測が難しい部分も含まれます。
将来的なメンテナンス計画を立てる上で、この点は留意が必要です。
施工経験が少ない業者もいる
新しい技術であるラジカル塗料は、その性能を最大限に引き出すためには、専門的な知識や適切な施工方法が求められます。
そのため、全ての塗装業者が十分に扱った経験を持っているとは限りません。
メーカーが推奨する塗布量、乾燥時間、下地処理の方法などは、塗料の種類や環境によって微調整が必要となる場合があり、これらを誤ると、せっかくのラジカル塗料の耐久性や機能が十分に発揮されない可能性があります。
最新の塗料の性能を最大限に引き出すためには、ラジカル塗料に関する知識や施工実績が豊富な業者を選ぶことが重要となります。

まとめ
ラジカル塗料は、その高い耐久性やコストパフォーマンスという魅力的なメリットから、外壁塗装の有力な選択肢として注目されています。
しかし、その一方で、濃色の選択肢が限られることや、市場に出てからの歴史が比較的浅いために長期的な実績データがまだ少ないという側面もあります。
また、一般的に期待される耐用年数についても、実際の建物の外壁で長期間にわたる実績が不明瞭であること、そして新しい技術であるがゆえに、施工経験が少ない業者も存在する点には注意が必要です。
ラジカル塗料のメリットを最大限に活かし、長期的な満足度を得るためには、まず塗料の特性をしっかりと理解し、ご自宅の外観イメージに合った色や性能を持つ塗料であるかを確認することが大切です。
さらに、信頼できる経験豊富な業者に相談し、ラジカル塗料の施工実績や専門知識、丁寧な説明などを確認した上で、最適なプランを選択することが、満足のいく外壁塗装を実現するための鍵となります。