ALCコーキングの増し打ちと打ち替えの違いは?外壁の寿命を左右する適切な補修方法

ALC外壁のコーキングは、雨水や風から家を守る重要な役割を担っています。

しかし、経年劣化によりコーキングが傷むと、そこから雨水が浸入し、外壁や構造材を腐らせてしまう可能性があります。
適切な補修方法を選択することが、家の寿命を長く保つために非常に重要です。
そこで今回は、ALCコーキングの増し打ちと打ち替えの違いとそれぞれのメリット・デメリットをご紹介します。

□ALCコーキングの増し打ちと打ち替え|適切な選択で外壁を守ろう

ALC外壁のコーキング補修には、大きく分けて「増し打ち」と「打ち替え」の2つの方法があります。
それぞれの特徴、メリット・デメリットを理解することで、ご自宅に最適な補修方法を選択することができます。

*増し打ち

増し打ちは、既存のコーキングの上に新しいコーキング材を重ねて塗布する方法です。

1:メリット

工期が短く、費用を抑えられることがメリットとして挙げられます。
また、既存のコーキングを剥がす必要がないため、外壁への負担が少ないという特徴も持ちます。

2:デメリット

耐久性が打ち替えに比べて劣るというデメリットが挙げられます。
また、古いコーキングが完全に隠蔽されないため、将来的に剥がれやすくなる可能性があります。

*打ち替え

打ち替えは、古いコーキングを完全に撤去してから新しいコーキング材を充填する方法です。

1:メリット

耐久性が高く、長期的なコスト削減につながります。
また、古いコーキングの劣化による雨漏りを防ぎ、外壁を保護する効果が高いと言えます。

2:デメリット

工期が長く、費用がかかることがデメリットとして挙げられます。
また、既存のコーキングを剥がす際に、外壁を傷める可能性があります。

□増し打ちと打ち替え|それぞれのメリット・デメリットを比較

では、具体的にどのような状況で増し打ち、打ち替えが適しているのでしょうか。
それぞれのメリット・デメリットを比較しながら、詳しく見ていきましょう。

1:サッシ周り

窓やドアなどのサッシ周りのコーキングは、増し打ちが適しています。
これは、サッシ周りのコーキングを打ち替えようとすると、奥にある防水紙を誤って切ってしまい、雨漏りを引き起こす可能性が高いからです。
補修しようとしてかえって雨漏りの原因を作っては元も子もないですよね。

2:入隅

壁同士が突き当たってへこんで見える部分、入隅と呼ばれる箇所も、増し打ちが適しています。
構造上の問題で既存のコーキングが撤去できないことが多いためです。
無理やり撤去しようとすると、建材を傷つけてしまう可能性があります。

3:ALC外壁の目地

ALC外壁の場合、サッシ周り以外でも、縦横の目地を「増し打ち」で行うことが一般的です。
ALCはサイディングよりも厚みがあって目地の溝も深く、増し打ちでも十分な量のコーキングを充填できるからです。

4:劣化状況

コーキングの劣化状況によって、増し打ちか打ち替えかの判断が変わってきます。
ひび割れや剥がれが目立つ場合は、打ち替えがおすすめです。

□まとめ

ALC外壁のコーキング補修は、増し打ちと打ち替えのどちらが適しているかを、それぞれのメリット・デメリット、劣化状況などを考慮して判断する必要があります。
適切な補修方法を選ぶことで、家の寿命を長く保ち、将来的なコスト削減にも繋がります。
ご自宅の状況に合わせて、専門業者に相談し、最適な補修方法を選択するようにしましょう。